建築を通して見る新しい景色

2006年、飯田橋にある理科大建築学科の門を叩き、私の建築人生が始まりました。自宅のある牛久駅から大学まで、常磐線の車窓から、徐々に移ろう景色を眺めて通学しました。ある朝、驚く事に満員電車に小学生が乗車してきました。「私の小学校の通学路は水たまりにアメンボがいたり、どんぐりを集めたりしながら歩いたが、この子は線路が通学路なのか?」この体験を卒業設計に生かし『都内の小学生に通学路を』というテーマで、通学路のある小学校を設計し築理会賞(最優秀賞)を頂きました。

2012年、日建設計に入社し、見える景色はさらに変わることになります。グローバルに活躍する先輩方に囲まれた部署に配属され、中国プロジェクトの担当となりました。高さ200mの超高層オフィスタワーの設計でしたが、隣接地には高さ400mのものが建設中でした。高さで負けている逆境から発想を転換し、地上からの見上げのインパクトで勝負する事を思いつきました。タワー外装が下部でスカートの様にふわっと広がり、低層商業の大屋根へと繋がるデザインを提案しました。遠慮のない3次曲面に、施工精度の不安を指摘されましたが『未だ見た事の無いものを作る!』という気持ちに火が点き仲間と抵抗。打合せを重ね、無事施主に採用されました。

2018年現在、この建築の内装を設計しています。頭上に電球がついた瞬間は姿形の無かった建築が、年末に誕生します。喜びを皆で共有し、新しい景色を見る日が待ち遠しいです。

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