薬剤師の可能性を広げたい

私は、理科大の天文研究部に入りたくて、薬学部を受験しました。そんな志の低い私でしたが、薬学部卒業後は、製薬メーカー等で働き、その後、医学翻訳で独立しました。しかし、もっと顔の見える仕事がしたいと思い、子供が小学校に入ってから、日本体育大学大学院に入学しました。研究内容は、「肥満、運動、食、うつ」でした。ネズミを使った実験が中心でしたが、運動が脳に直接的な素晴らしい効果を示すことに、本当に驚きました。薬学とは文化の違う体育系の学会や飲み会を通して視点が増えたことは大きな宝です。大学院では、Natureのオンラインジャーナルに「イノシンの経口投与が抗うつ効果を示す」という論文を発表しました。イノシンはATPの代謝産物ですが、鶏肉や鰹節にも含まれているので、経口摂取でも脳に届く面白い物質です。そして、家族の応援のおかげで、体育科学博士を取得しました。

現在は、ダイエットの個人指導や執筆、ダイエットプログラムの開発などの仕事をしています。ダイエットというと学術的な響きではないのですが、生活習慣病の予防には、本質的な効果があります。ダイエットは、予防医学の観点では薬よりも社会的価値が高いです。この仕事をしていると、薬剤師が最新の栄養を学び、患者さんに食事のアドバイスができたら素晴らしいのに、と感じます。薬剤師は基礎学力も高く、幅広いすぐれた教育を受けているのだから、自信をもって栄養の舞台でも活躍して欲しいと思います。

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