2019年 理事長挨拶 理窓会の皆様へ

新年あけましておめでとうございます。理窓会の皆様におかれては、健やかに新しい年をお迎えのこととお喜び申しあげます。

本年は、平成最後の新年を迎えるにあたり、この31年間の理科大の歩みを振り返ってみました。

平成が幕を開けたのは1989年、日本はバブル景気に沸いておりました。本学においても、平成を迎える直前、1987年(昭和62年)に基礎工学部の設置にあわせ長万部キャンパスを開設、また同年に東京理科大学山口短期大学を設置。1990年(平成2年)に東京理科大学諏訪短期大学を設置、1993年(平成5年)に経営学部を設置する等、日本経済の成長にあわせ拡大基調を歩んでいました。

しかし、戦後一貫してきた日本の成長は、1991年のバブル崩壊を機に成熟期へと転換を迎え、大学を取り巻く環境をみても、1992年に205万人とピークを迎えた18歳人口が、2019年の本年には118万人と4割以上も減少しました。その間、バブル崩壊後の採用者減少による就職氷河期、国立大学の法人化による交付金の縮減等、これまでの成長を前提とした社会構造が限界を迎え、大学も企業も真に実力のある、また危機感をもった組織だけが生き残れる時代となりました。

本学においてもこの新たな時代を生き残り、さらなる発展を遂げるべく一昨年に“TUS Vision 150”を策定し、創立150周年を迎える2031年の姿を描くことで、今後15年の方向性を示しました。中でも“世界の理科大”実現に向け、今後大学が長く発展し続けるための基盤整備、国際化の推進、そしてリカレント教育のさらなる充実にも取り組んでいます。

大学の基盤整備としては、私の理事長就任以来、大学の基礎体力を強化すべく財務の立て直しに注力しましたが、毎年の経常収支がプラスになる目処がたち、今後は教育研究面の基盤整備として、全学的な学部・学科の再編計画を推進しております。将来に向けて、改めて本学の教育・研究や組織を見直すとともに、AIやIoTの進展等、時代の要請にも応え得る体制の構築が必要と考えております。

既に昨年、計画の一端を公表しており、ご存知の方も多いと思いますが、基礎工学部の1年次教育を長万部から葛飾キャンパスへ、また、野田キャンパスの薬学部を葛飾キャンパスへ移転させることを柱とした学部学科の再編計画を策定いたしました。これによりキャンパスの特色を明確化し、強みを更に伸長させてまいります。春には再編後の各キャンパスの姿を皆様にお知らせできる予定ですのでご期待ください。

「世界の理科大」を実現すべく、世界で活動を展開

また、国際化の推進のため、学部再編の一環として計画しているのが、長万部キャンパスの国際教育の拠点化です。詳細につきましては今後改めてお知らせしますが、経営学部に国際系学科を新設するとともに、理工学部に新たに留学生のための教育課程を開設し、両課程の1年次教育を長万部キャンパスで実施する計画です。北海道は訪日観光客の人気エリアとして定着し海外での知名度も高いこと、学業に集中できる全寮制という環境を具備していることから、長万部キャンパスの可能性を最大限活用して新たな初年次教育プログラムを立ち上げます。併せて、野田・葛飾の各キャンパスにも、彼らの生活を支える学生寮の建設を進めており、ソフト・ハードの両面から整備を進めることで、多様な国籍の学生が学ぶキャンパスを実現します。

講師が熱のこもった講義を展開

3点目はリカレント教育の充実です。我が国は、健康寿命が世界一の長寿社会を迎えており、今後は、「教育・仕事・老後」という3ステージの単線型の人生ではなく、“絶えず学び直しを通じたアップデートや、新たなスキルの獲得が必要不可欠”とされる「マルチステージ人生」の実現が期待されております。このような社会の変化に応えるべく、従来の「生涯学習センター」を発展的に解消し、昨年4月から、「東京理科大学オープンカレッジ」を開設しました。オープンカレッジでは、社会人として有用な知識や技術をブラッシュアップできる教育の場を提供します。

また、薬学分野における社会人博士の学位取得支援などを目的として、神楽坂キャンパスに「医療薬学教育研究支援センター」を設置したほか、理学部第二部における履修単位課金制度の検討、工学部に社会人を対象とした新たなコースを開設する等、社会人の学びやすい環境整備を計画しております。これら一連の取り組みを通じ、卒業生を含む多くの社会人が集い、様々な年代の多様な学生に学びの場を提供してまいります。

野田キャンパスで建設が進む新7号館

今年、2019年には、野田キャンパスが大きな変貌を遂げます。2月には、2020年4月の竣工を目指し、新実験棟の新築工事も始まります。また、6月には昨年着工した新7号館が完成する予定です。新7号館には、横断型の教育・研究施設、学生交流ホール等が配置され、新たな野田キャンパスの象徴となります。野田キャンパスの再構築に続き、神楽坂、葛飾でもキャンパスの整備を予定しており、2031年に迎える150周年、更には200周年に向けて大学を更に発展させるべく、着実に施設・設備も充実させていく計画です。

皆様の母校である東京理科大学が、今後もさらなる発展を続け“世界の理科大”を実現すべく、法人、教職員一同、努力してまいりますので、同窓の皆様におかれましても、一層のご理解とご支援を賜りますよう、よろしくお願いいたします。

末筆ながら皆様のご健康とご多幸を祈念し、新年のご挨拶といたします。

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